◆遠くへ行ってみたいという願望
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裕福ではなかった子供のころ、まだインターネットという言葉すらなかった時代。駄菓子屋で売っていたブルートレインのシールを集めて、専用のアルバムに貼り付けては知らない町の地名を知って、あれこれ想像していた頃が懐かしい。大人になったら、お金をたくさん稼いでいろんなところへ行ってみたい。そんな気持ちを持っていたことをふと、思い出す。
鳥みたいに飛べたなら、ドラえもんの道具みたいに好きな時にどこへでも行けるようになれたら。遠くの風景はどんなものだろう。どんな人がいてどんな食べ物があって、どんな宝物を発見できるのだろうか。今みたいにインターネットですぐ調べて該当する画像を見れることができなかった時代、本屋さんや図書館に行って図鑑や大人の難しい資料を眺めては楽しんでいた。
そんな時、誰だったか「風船のブランコを作って飛んでいけばいい」--- そんなアホな。子供ながらできっこないとはわかっていた。しかし頭の中では楽しい光景が無限に膨らんでいた。まだその頃は「高所恐怖症」だなんてしらなかったし(笑)
大人になってみてどうか。仕事やちょっとした旅行でいろんなところにも行ってみた。しかし子供のころに行ってみたかった場所にはまだほど遠く実現はしていない。インターネットという娯楽の中で、「あぁ、こんな場所なんだ」と半ばワクワク感がほぼ失せた、ダメな大人になってしまい自己嫌悪に陥る。ただ、Photoshopで画像を加工し「行った気分」「やってみた感じ」に仕上げてみてあの頃の無垢な気持ちをせめて、表現してみるのも悪くない。
そんなこんなで、この一枚。といっても撮ったわけはないのでなんだか不思議な感覚でもある。作成した「一枚」を、Hipstamaticで編集する。こんな使い方もアリではないかと自分に言い聞かせる。
そう、撮った写真ではないけど。それをHipstamaticで思いを表現する。
【Hipstamaticデータ】
- Brunoレンズ
- Mannekenフィルム
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